プラトニック不倫(肉体関係なし)は慰謝料請求できる?
最近、夫の様子がおかしい。妙に仲良くしている女性がいるっぽい。もしかして不倫…?
そんな疑いから夫を問い詰めたら、「自分たちはプラトニックな関係だ!不倫じゃない!」という言い訳をされた。
- “プラトニックな関係”だったら不倫じゃないの?
- これ以上問い詰めることってできないのかな…?
実は、プラトニック(肉体関係がない)関係であっても、場合によっては不倫にあたると判断されることも!今回は、プラトニック不倫に関する疑問について、弁護士が解説いたします。
目次
この記事を読んでわかること
プラトニック不倫とは?
「不倫」と聞くと、夫や妻が自分以外の異性と肉体関係を持つことをイメージされると思います。一方で、「プラトニック不倫」と言われても、よくわからないし、イメージしにくいですよね。
一般に、「プラトニック不倫」とは、肉体関係がなく、精神的な繋がりによる不倫関係や恋愛関係を意味するとされています。
これは、ある意味で「セフレ」の逆とも言えますね。というのも、「セフレ」とは、恋愛感情はないけれど、肉体関係はあることを指すものだからです。
肉体関係 | 恋愛感情 | |
---|---|---|
プラトニック不倫 | なし | あり |
セフレ | あり | なし |
では、「プラトニック不倫」は、法的にどういう扱いになるのでしょうか?
プラトニック不倫は違法なの?
「プラトニック不倫」が法的にどう扱われるかを考えるうえで、注意すべきことがあります。
それは、不倫を疑われたときの夫や妻の言い訳として、「プラトニック」という言葉が使われることです。たとえば、本当は性行為をしようと考えていたけれど、肉体関係を結ぶ前に浮気がバレてしまい、「肉体関係まではなかった」という意味で「自分たちはプラトニックな関係だ」と言って、不倫をごまかす人もいるのです。
ここで、「プラトニックな関係だ」という言葉にだまされずに、実際にどういう行為をしたのか、その具体的な行為に焦点を当てることが重要です。
「プラトニック不倫」の具体例
夫や妻が、「プラトニック不倫だ」という言い訳をしていても、実際には以下のような行為におよんでいることがあります。
- 夫が妻以外の女性と一緒に泊りがけで旅行した
- 車内でキスやハグをしていた
- 肉体関係はないものの、口でフェラなどをした
そのため、「プラトニックな関係だから」と言い訳されても、「キスやハグはなかったの?」、「旅行はしていないの?」というように、具体的に質問して行為を特定することが重要です。
これらの行為をしていた場合、肉体関係はなかったとしても、慰謝料請求ができる可能性があります。
肉体関係がなくても慰謝料請求できる?
夫や妻が、ほかの異性と不倫した場合に慰謝料を請求するには、基本的に肉体関係が必要となります。それは、どこからが慰謝料請求の対象となるかの線引きが難しく、「肉体関係がある=不倫」というのが、一番わかりやすい基準となるからです。
しかし、ここまで説明してきた「プラトニック不倫」の場合は、肉体関係を持たないため、慰謝料請求できるかどうかは、それぞれのケースによります。以下で、具体的に見てみましょう。
プラトニック不倫のケース別!私の場合は慰謝料請求できる?
ここからは、具体的なケースを例として、慰謝料請求ができるか解説します。
メッセージや電話のやり取りをした
この場合、慰謝料請求が認められる可能性は低いです。
メッセージや電話のやり取りのみの場合、社会人として一般にあり得る行為であり、結婚生活を乱したということまでは言えないので、やり取りがあったというだけでは慰謝料請求の対象となるのは難しいです。
食事に行った
この場合も、慰謝料請求が認められる可能性は低いです。
日常生活のなかで、友人と食事に行くことはよくあることですし、また社会人として一般にあり得る行為でもあります。すると、相手の女性と食事をしたことだけで、結婚生活が乱されたとまでは判断しにくいのが現状です。
もっとも、夜に異性の一人暮らしの家(部屋)に行って、2人きりで食事をしたという場合は、その部屋のなかで肉体関係を結ぶようなことをしたのではないかという疑いが生じてしまい、状況次第では慰謝料の支払いが期待できる場合もあります。
手をつなぐ、ハグ、キスをした
この場合、慰謝料請求が認められる可能性があります。
手をつなぐ、ハグ、キスなどの行為は、単なる異性の友人との関係を超えた行為となり、結婚生活が乱されている行為に該当します。そのため、行為の内容によっては、慰謝料の支払いが認められることがあります。
何よりも証拠が大事!プラトニック不倫の証拠例
夫や妻が「プラトニック不倫だ」という言い訳をしてきて、実際に肉体関係がないことがあります。肉体関係がない場合、肉体関係がある場合とは違い、一つ一つの証拠の積み重ねが非常に重要となります。
たとえば、GPSなどの行動履歴に関するもの、浮気相手へのプレゼントや旅行した際の領収書、LINEのやり取りなどです。それらのなかから、慰謝料請求ができるきっかけとなる決定的な証拠が出てくることもあります。
プラトニック不倫による慰謝料請求をお考えの方は、上記の証拠例を参考にしながら、まずは証拠集めから始めてみてください。
肉体関係がなくても慰謝料を請求する方法とは?
「肉体関係がなかったとしても許せない!慰謝料請求したい!」と考えている場合、どうしたらいいのでしょうか?
自分でする
まず、ご自身で浮気相手に対して慰謝料請求をする方法があります。
ただし、肉体関係がない場合の慰謝料請求の場合、法的知識や証拠の集め方など、専門的な知識が必要となるので、不備がないよう事前にきちんと調べる必要があります。
通常の不倫であっても、一般の方が自分一人で慰謝料を請求するのは難しいものです。のちに大きなトラブルに発展しかねませんので、肉体関係についてはっきりしない場合には、ご自身で対応するのは、より困難です。ご自身での対応はやめておいたほうがいいでしょう。
弁護士に頼む
弁護士に依頼して慰謝料を請求する方法もあります。
弁護士に依頼することで、浮気相手へ慰謝料を請求するためのアドバイスや証拠収集のレクチャーが受けられます。さらに、浮気相手との交渉から示談書の作成まで、すべて弁護士が対応してくれるので、余計なストレスや手間がかかりません。
ご自身の利益を最大限確保するためにも、慰謝料請求は弁護士へ依頼されることをおすすめします。
【まとめ】プラトニック不倫の慰謝料請求なら無料相談ができるアディーレの弁護士におまかせください
「夫の不倫をやめさせたい!」、「プラトニック不倫だと言い訳していて許せない!慰謝料を請求したい!」という方は、慰謝料請求について詳しい弁護士へのご相談がおすすめです。
慰謝料請求のための準備について情報が得られるだけでなく、証拠集めの方法や具体的な交渉内容など、自分が知らないことを教えてもらえたり、面倒な手続を弁護士に任せたりすることができます。
アディーレ法律事務所は、浮気・不倫の慰謝料請求に関するご相談は、何度でも無料です。浮気・不倫の慰謝料問題を得意とする弁護士が多数在籍しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
監修者情報
- 資格
- 弁護士
- 所属
- 第一東京弁護士会
- 出身大学
- 法政大学法学部、学習院大学法科大学院
私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。