浮気・不倫の慰謝料問題を弁護士に相談するならアディーレ法律事務所

浮気・不倫の慰謝料を請求しないほうがいいケースは4つ!メリット・デメリットも解説

夫や妻の浮気・不倫が発覚したけれど、「慰謝料を請求すべきかわからない。請求しないほうがいいケースはあるの?」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

たしかに状況によっては、慰謝料請求しないほうがいいケースがあります。
しかし、慰謝料請求しないことにはデメリットもあるため、慎重な判断が必要です。

そこでこのコラムでは、慰謝料請求しないほうがいいケースの具体例に加え、請求しないデメリットや、請求しない場合に取るべき行動について解説します。
慰謝料を請求すべきか迷ったときの対処法もご紹介していますので、後悔のない判断をするためにも、理解を深めていきましょう。

この記事を読んでわかること

  1. 慰謝料請求しないほうがいいケース
  2. 慰謝料請求しないメリット・デメリット
  3. 慰謝料請求しない場合に取るべき行動

慰謝料請求しないほうがいいケース

まずは、慰謝料を請求しないほうがいいケースや、請求を慎重に検討すべきケースについて、以下で具体例を見ていきましょう。

証拠がない・不十分

浮気・不倫の証拠がない場合や不十分な場合、慰謝料請求が認められず費用だけがかかってしまうおそれがあります。

慰謝料請求自体は、証拠がなくても可能です。不倫相手が素直に不倫を認めて慰謝料を支払ってくれるのであれば、証拠によって不倫の事実を証明する必要がないためです。
しかし、不倫相手が慰謝料の支払いに応じるとは限りません。「不倫はしていない」と反論され、交渉で話がまとまらなければ、裁判になる可能性もあります。

裁判で解決をする場合、慰謝料を請求する側が不倫の事実を証明できなければ、請求は認められません。請求が認められなければ、裁判にかかる費用や時間、労力のみがかかってしまいます。

そのため、有効な証拠が集められていない段階ですぐに慰謝料を請求することは避けたほうがよいでしょう。

慰謝料の金額が期待できない

支払ってもらえる慰謝料の金額が裁判などの費用を上回ってしまうケースでは、慰謝料を請求することで金銭的に損してしまうおそれがあります。

浮気・不倫の慰謝料の裁判上の相場は、およそ数十万円~300万円の範囲内であることが一般的です。
実際の慰謝料の金額は、精神的苦痛の程度や離婚の有無など、個別の事情を考慮して決まるため、場合によっては数十万円に留まることもあるでしょう。

そのため、請求にかかる費用や時間、労力を考慮して慰謝料を請求しないほうがいいと判断するケースもあり得ます。

詳しくは、以下のコラムでご紹介している、過去の判例も参考にしてみてください。

自分の配偶者(夫・妻)に非がある

あなたの配偶者にのみ非がある場合、不倫相手に対して慰謝料を請求できません。
たとえば、夫や妻が不倫相手に肉体関係を強制したケースや、不倫相手に「独身」だとウソをついていたケースなどが考えられます。

反対に、相手方から慰謝料を請求されるおそれもあるため、注意しましょう。

W(ダブル)不倫

あなたの配偶者の不倫相手が既婚者であるW不倫のケースでは、慰謝料を請求しないほうがいい場合があります。
これは、あなたが不倫相手に慰謝料を請求したことをきっかけに、あなたの配偶者が不倫相手の配偶者から慰謝料を請求される(反対請求)おそれがあるためです。

W(ダブル)不倫

この場合、たとえば以下のような事情があるケースでは、あなたの配偶者が支払う慰謝料のほうが高くなってしまう可能性があります。

  • あなたたち夫婦より相手夫婦の婚姻期間のほうが長い
  • あなたの配偶者が不倫を主導した など

ただし、反対請求されないよう法律上の対応をすることができる可能性もあるため、弁護士に相談するとよいでしょう。

詳しくは、以下のコラムでも紹介していますので参考にしてみてください。

慰謝料請求をしないメリット

特に「慰謝料請求しないほうがいいケース」においては、請求しないことで以下のようなメリットがあります。

慰謝料請求に伴うストレスがない

浮気・不倫の慰謝料を請求したからといって、相手方が素直に浮気・不倫を認め慰謝料を支払ってくれるとは限りません。お互いの主張が食い違ったり、感情的になったりすることでトラブルが長期化することもあります。

慰謝料を請求しないという選択をした場合、相手方とやり取りする必要もないため、ストレスを感じることはないでしょう。

時間やお金がかからない

浮気・不倫の慰謝料を請求するには、証拠の収集や相手方との交渉が必要なため、時間や労力がかかります。
また、状況によっては裁判に発展するかもしれません。そうなると、裁判費用や、弁護士に依頼する場合には弁護士費用がかかる可能性もあるでしょう。支払われる慰謝料が、かかった費用を下回ってしまうケースもあるため、注意が必要です。

慰謝料を請求しないという選択をした場合には、このような時間やお金はかかりません。

慰謝料請求をしないデメリット

状況によっては慰謝料を請求しないほうがいいケースがあり、請求しないメリットもあります。
しかし一方で、以下のようなデメリットもあるため、覚えておきましょう。

怒りや悔しさを発散できない

不倫によって家庭を壊されたら、「許せない」、「悔しい」と思うのは当然です。「どうにかして不倫相手を懲らしめたい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、あなたが受けた精神的苦痛に対して法的に責任を取らせることができるのは、慰謝料請求だけです。直接不倫相手に接触して危害を加えたり、周囲に不倫をばらしたりする行為は、反対にあなたが法的責任を問われてしまうおそれもあるため、やってはいけません。

そのため、慰謝料を請求しない場合には、あなたの怒りや悔しさを発散できず、気持ちに区切りをつけられないというデメリットがあるといえるでしょう。

浮気・不倫が再発するおそれがある

慰謝料を請求することで、あなたの配偶者と不倫相手に事の重大さを認識させ、反省を促すことができます。また、示談書に「もう二度と夫(妻)に会わない」と約束させる接触禁止の条項を盛り込んでおけば、浮気・不倫の再発防止につながります。

しかし、不倫を追求せずに終わってしまえば、不倫関係を続けたり、不倫を何度も繰り返したりするかもしれません。

このように、慰謝料を請求しない場合、浮気・不倫が再発するおそれがあるというデメリットがあるといえます。

慰謝料請求をしない場合に取るべき行動

慰謝料を請求しないと判断した場合でも、将来のトラブルに備えておくことが大切です。具体的には、以下のことをやっておくとよいでしょう。

  • 証拠の収集・保管
  • 誓約書の作成

それぞれ詳しく解説していきます。

証拠の収集・保管

現時点で慰謝料を請求しないとしても、今後、「やっぱり請求したい」という気持ちが出てくるかもしれません。また、浮気・不倫が再発した場合に慰謝料を請求するケースもあるでしょう。

そのため、できるだけ証拠を収集し、保管しておくことをおすすめします。

証拠になるものの例や証拠の集め方については、以下のページも参考にしてみてください。

誓約書の作成

慰謝料を請求しない場合、浮気・不倫の再発を防ぐためにも、配偶者や不倫相手に不倫関係を解消する旨の誓約書を作成してもらうことも検討するとよいでしょう。

誓約書には、配偶者・不倫相手と話し合ったうえで以下のような内容を記載します。

  • 不倫の当事者が認めた不倫の事実や内容
  • 不倫関係を解消すること
  • 今後二度と会わないこと
  • 約束を破った時の違約金 など

誓約書を作成しておけば、将来、不倫が原因で離婚する場合に有利な証拠になるというメリットもあります。

慰謝料請求しないほうがいいか迷ったら弁護士へご相談を

慰謝料を請求しないほうがいいか迷った場合は、後悔しないためにも弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士に相談すれば、個別の事情やあなたの希望を考慮してアドバイスをしてもらえるため、あなたにとって最善の選択ができる可能性が高まります。

相談した結果、慰謝料を請求する場合も、弁護士に依頼すれば解決へ向けて一貫してサポートしてもらえるため安心です。

弁護士であれば、あなたに代わり不倫相手との交渉や裁判になった場合の対応、書面の作成などができます。そのため、あなたの精神的・時間的な負担も軽減され、早期解決も目指せるでしょう。

まとめ

状況によっては、慰謝料を請求しないほうがよいケースもあります。
しかし、慰謝料を請求しないことで、怒りや悔しさを発散できなかったり、浮気・不倫の再発が懸念されたりするデメリットもあるため、慎重な判断が必要です。

もし、ご自身で「慰謝料は請求しない」と決めたとしても、将来のトラブルに備えて証拠の収集や誓約書の作成をしておきましょう。

また、少しでも「慰謝料を請求したい」という気持ちがあるのであれば、ご自身で判断せず、一度弁護士に相談することをおすすめします。

アディーレ法律事務所では、浮気・不倫の慰謝料請求に関するご相談は何度でも無料です。弁護士が適切に解決できるようアドバイスいたしますので、一人で悩まず、まずはあなたのご状況をお聞かせください。

監修者情報

弁護士

池田 貴之

いけだ たかゆき

【Xアカウント】
@ikeda_adire_law

資格
弁護士
所属
第一東京弁護士会
出身大学
法政大学法学部、学習院大学法科大学院

私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。

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※2024年11月時点。