仮面夫婦なら不倫してもOK?慰謝料って請求できるの?
最近、夫婦の会話がほとんどない。夫(妻)が家に帰ってこない日が増えた。もしかして…我が家は仮面夫婦!?
仮面夫婦でも、旦那さんや奥さんに不倫されたら、やっぱり悔しいし、許せませんよね。
仮面夫婦の場合、慰謝料請求はできるのでしょうか?
そんな悩めるあなたの気持ちにお応えして、この記事では、仮面夫婦の浮気・不倫で慰謝料が請求できるケースとできないケースについて、それぞれ解説します。
目次
この記事を読んでわかること
仮面夫婦とは?
仮面夫婦とは、他人の前では仲のいい夫婦のように見せかけていますが、実際には、二人の関係が冷えきっている夫婦のことをいいます。たとえば、ご近所さんから「おしどり夫婦だね」と言われていても、家の中では子どもの話以外に会話がないような夫婦がこれに当たります。
仮面夫婦でも夫や妻が不倫したら慰謝料請求できる?
実際には、夫婦関係が冷えきっているのに、旦那さんや奥さんの不倫で慰謝料を請求できるのか不安に思われている方がいらっしゃるかと思います。
慰謝料を請求できるかどうかは、ご夫婦の関係がどのような状況だったのかによって左右されます。
慰謝料の相場(通常の夫婦の場合)
「不倫の慰謝料には、裁判上の相場があります。そして、その相場は、不倫発覚後に夫婦関係が続いているか、離婚しているかによって、大きく2つに分かれます。
仮面夫婦だと慰謝料を請求できない?
仮面夫婦というだけで、慰謝料が請求できないわけではありません。ですが、場合によっては、慰謝料請求ができないこともあります。
以下で、慰謝料を請求できるケースとできないケースをそれぞれ見比べてみましょう。
仮面夫婦で慰謝料を請求できるケース
仮面夫婦であっても、夫婦関係を維持・修復しようとしている場合は、慰謝料の請求ができる可能性が高いです。
この場合、不倫の前から夫婦関係が壊れていたというわけではないので、不倫が許されることにはなりません。
- 【例】
-
- 夫婦間で定期的にメールのやり取りがあり、夫婦関係の修復に努めていた
- 夫婦で旅行をしていた
- 子どもの結婚式や子ども夫婦の食事会に夫婦そろって出席していた
- 別居中でも、お互いの家への行き来があった、病院への付き添いをしていた
仮面夫婦で慰謝料を請求できないケース
離婚していなくても、裁判官から夫婦関係が壊れていると判断されるような場合は、慰謝料の請求ができない可能性があります。不倫の前から夫婦関係が壊れてしまっていた場合、不倫があってもなくても、夫婦関係に影響がなかったとして、慰謝料の請求が認められないと判断される可能性があります。
- 【例】
-
- 離婚を切り出され、離婚を止める気持ちがないと伝えている
- 離婚届にサインした(提出はしていない)
- 別居期間が長い
- 裁判所を通じて離婚の話合いをしている
仮面夫婦でも慰謝料を請求する2つの方法
夫婦の一方が不倫をしたときに慰謝料を請求する方法として、大きく2つあります。請求する側は、どちらの方法にするか選ぶことができます。
穏便に済ませたほうが相手も支払ってくれる可能性が高いですので、まずは交渉を行い、交渉がうまくいかなかった場合に、裁判をするというのが一般的です。
ただ、「仮面夫婦」と言われてしまうような夫婦関係の場合、慰謝料の請求をしても、不倫相手から「仮面夫婦だから、もうすぐ離婚すると聴いていた」と言い訳される可能性があります。そんなとき弁護士ならば、「夫婦関係は壊れていなかったので、法的に慰謝料請求は成り立つ」とか「仮面夫婦という証拠はあるのか」と適切な反論をするなどして、慰謝料請求をしていくことになります。
仮面夫婦の浮気・不倫の慰謝料請求なら弁護士にご相談を
先に述べたように、慰謝料を請求するには相手方と交渉を行ったり、裁判を起こしたりしなければいけません。不倫相手が、不倫を素直に認めて慰謝料を支払ってくれれば問題は少ないでしょうが、仮面夫婦の場合、相手が言い訳してくることが十分考えられます。
そこで、そのような言い訳に対して適切に反論するために、交渉や裁判のプロである弁護士に相談することも検討してみましょう。以下で、弁護士に依頼して浮気・不倫の慰謝料請求をする方法をご紹介します。
弁護士に依頼する流れ
弁護士に事件を依頼するときには、まず弁護士を探すことから始めます。一口に「弁護士」といっても、得意分野や取扱い分野はさまざまです。インターネットなどを使って、浮気や不倫を重点的に取り扱っていて、それなりに実績のある弁護士を選ぶといいでしょう。
そして、弁護士に相談をし、ご自身が納得・安心して任せられると感じたら、正式に依頼するという流れになります。
弁護士に依頼するメリット・デメリット
弁護士に依頼するメリットは、精神的に負担のかかる不倫相手との交渉を弁護士が代わりに行ってくれるという点です。そして、裁判になった場合、専門的な知識や経験が必要になります。弁護士は、あなたの代わりに裁判に出廷したり、必要書類をまとめてくれたりと、自分一人で対応するには面倒な手続をすべて代行してくれるため、安心して任せることができます。
これに対して、弁護士に依頼すると、弁護士費用がかかるというデメリットがあります。弁護士費用は、事務所によって設定金額や費用の内訳が異なります。
弁護士費用
弁護士費用は、着手金と成功報酬が必要になるというのが一般的です。
もっとも、成功報酬型(慰謝料が獲得できた場合にのみお金を支払う)の料金システムの法律事務所もあります。慰謝料を請求して無事に解決できるかわからないのに、お金を支払うのは不安だという方は、成功報酬型の事務所を選ぶとよいでしょう。
どのような場合に、どのくらいの弁護士費用が必要になるのかについては、それぞれの法律事務所によって異なります。ですから、弁護士費用についても吟味し、ご自身の納得がいく事務所を選ぶとよいでしょう。
仮面夫婦を続けるリスク
不倫の慰謝料請求という観点からすると、仮面夫婦を続けた場合、夫婦関係が破たんしていると評価される事情が積み重なっていき、結果として慰謝料の請求ができなくなるというリスクが考えられます。
また、夫婦生活という観点からいえば、一般論として、子どもが自立するなど生活環境やライフスタイルに変化が生じたタイミングで、熟年離婚に至ってしまうというリスクも否めません。
今後も仮面夫婦を続けていくのか、それとも話合いをして関係を修復するのか、はたまた離婚するのか、よく考えて決めるべきでしょう。
まとめ
「仮面夫婦だから」という理由だけで、浮気・不倫の慰謝料が請求できないわけではありません。慰謝料が請求できる・できないは、個々のご家庭の事情によって左右されます。慰謝料の請求について不安を抱えていらっしゃる方は、一人で悩まずに、まずは弁護士に相談してみてはいかがでしょうか?
アディーレ法律事務所では、浮気・不倫の慰謝料請求に関するご相談は、何度でも無料です。まずは、お気軽にお電話ください!また、当事務所は、成功報酬制ですので、慰謝料が取れない限りは、弁護士費用は、原則いただきませんので、安心です。
浮気・不倫の慰謝料請求について精通した弁護士が、あなたのご家庭の事情を踏まえ、最適なアドバイスをいたします。あなたが困っていることやわからないことを、アディーレの弁護士に何でも話してみてください。
監修者情報
- 資格
- 弁護士
- 所属
- 第一東京弁護士会
- 出身大学
- 法政大学法学部、学習院大学法科大学院
私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。