浮気・不倫の慰謝料問題を弁護士に相談するならアディーレ法律事務所

前に支払ったのに!不倫の慰謝料を追加請求されたら?

不倫の慰謝料を支払って、これで問題は解決したと思っていたのに、相手方から追加で慰謝料の請求が来た…。

「解決したと思っていたのに…これは支払わなきゃいけないのかな…」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ、一度支払ったのに追加で請求されるのか?今回の追加請求に応じなければならないのか?

今回は、不倫慰謝料の追加請求をされる理由や支払うべきかどうかの判断基準、今後くり返して追加請求されないための対策について、本記事で弁護士がわかりやすく解説していきます。

この記事を読んでわかること

  1. 追加請求される理由
  2. 支払うべきパターンと支払わなくていいパターン
  3. 再び追加請求されないための対策

なぜ慰謝料を追加請求されるのか

すでに請求された不倫の慰謝料について、弁護士に頼まずに当事者同士で交渉した結果、示談となった場合、これで解決したと思うのが普通ですよね。

ですが実際は、一度目の支払いだけでは解決しない場合があります。相手方から「追加で慰謝料を支払ってほしい」と追加請求されることがあるのです。
追加請求が起きるケースでは、ほとんどの場合、一度目の示談の際に、口頭での合意のみで示談書が作られていません。そのため、きちんと合意したことを法律上、証明することができず、追加請求されることがあります。

また、示談書を作成していても、不倫関係を続けていた場合には、問題が解決していないとして、追加請求を受けることがあります。

慰謝料を追加請求されることが多い3つのケース

先ほど、追加請求されるケースで多いものとして、示談書がない場合を挙げました。特にそのなかでも、相手方が慰謝料の金額に納得していない場合には、追加請求されることが多いです。

不倫の慰謝料額は、不倫の期間や回数などさまざまな要因により決められます。また、金額だけではなく、「もう今後は不倫関係を継続しないこと」を約束するのが一般的です。
そのため、あなたが示談書を作成せず合意していた場合であっても、不倫の期間や回数など慰謝料額を決定する要因や事情に誤りがなく、それに見合った適正額であれば、追加で請求されるおそれは少ないです。

反対に、慰謝料を決定する要因や事情にウソ(誤り)があった場合には、追加で請求される危険性が高くなります。以下で、慰謝料を追加で請求されるよくある3つのケースについて、詳しく見ていきましょう。

支払いが済んだあと、過去にウソをついていたことが発覚するケース

不倫慰謝料の金額は、関係を持っていた期間や回数などで決まることが多いので、回数が少なかったり交際期間が短かったりすると、慰謝料は低額になりやすいです。支払う慰謝料を安く済ませようと、不倫の事実関係についてウソをつきたくなるかもしれません。

ですが、そのウソがあとになって発覚すると、相手から本当の事実関係をもとに、本来認められるであろう額を追加請求されることになりかねません。なお、法律上、不倫の事実を証明する責任は、”慰謝料を請求する側”にあります。そのため、慰謝料を支払うあなたが積極的に事実関係を白状する必要はありません。

ところが、ウソをついてしまうと反省の意がないとして、法律上、慰謝料の増額事由にあたる可能性があります。また、相手方も騙されたとの気持ちから、追加請求に感情的になってしまうことも考えられます。そのため、慰謝料額を決める際、絶対にウソをついてはいけません。

もう二度と会わないと約束したのにこそこそ会っていたケース

あなたが慰謝料を支払うことに納得し、相手と合意した場合、それはあなたの不倫を清算することを意味します。よって、合意した日以降に再度、不倫関係を持ってしまった場合、最初にした合意ではあなたの不倫がすべて清算されていることにはなりません。

この場合の追加請求は、新たな事実関係に基づいて、新しく請求をすることになります。一度、「もう会わない」と約束(合意)をしている以上、再度、不倫の関係を持ってしまったことで、相手から反省していないとみなされ、増額事由になりかねません。

ですので、一度合意した以上は、不倫相手との関係を完全に断つことが必要なのです。

請求側が改めて相場を調べて、まだ足りないとわかって請求したケース

慰謝料額には裁判上の相場があります。通常は、以下のとおりです。

  • 相手方が婚姻を継続する場合:数十万円~100万円
  • 不倫が原因で離婚した場合 :100万円~200万円

※相手の女性を妊娠させたなど不倫関係が悪質な場合は300万円

もし、最初に合意した額が相場より低い場合には、相手方から追加で請求される可能性があります。

支払わないといけない事例と支払わなくてもいい事例

先ほどご紹介したのは、慰謝料の話合いを弁護士に頼むことなくご自身で対応した場合に、よく起こる追加請求のケースです。
ご自身で合意した場合であっても、きちんと対策をとっていれば、追加請求を防ぐことができます。

まずは、合意の際には口頭ではなく、きちんと示談書など書面に残しましょう。
そして、示談書の作成時に、これ以上互いに権利義務はないことを確認する条項を記載するのが一般的です。この条項を"清算条項"といいます。
示談書を作成しない場合には、まだ請求できると考えた相手方から、追加で請求されてしまう可能性があるため、注意しましょう。

以上をもとに、慰謝料の追加請求をされたときに、支払わないといけない事例・支払わなくてもいい事例を見ていきましょう。

支払わないといけない事例

相手方と慰謝料の支払合意をしたとしても、口頭での合意のみでは、「まずは慰謝料総額のうち一部を支払ってもらうつもりであった」など、互いの認識のずれから、追加請求される危険があります。
「これ以上請求しない!」と互いに確認していることを証明できないので、あなたは追加請求された慰謝料を支払う必要が出てきます。

ただし、示談書を作成し、清算条項を付していたとしても、合意後に不倫関係を継続した場合には慰謝料を支払う必要があります。

支払わなくてもいい事例

示談書を作成し、清算条項を付している場合、相手は、合意した以前の不倫を理由に追加請求を主張することはできません。

また、清算条項を付さなかった場合であっても、慰謝料額を決めた事実関係にウソがなく、その事実関係に見合った適正額であれば、それ以上の額はそもそも支払う必要がないので、あなたは追加請求に応じる必要はありません。

再び請求されないための3つの対策

ここまで、合意に際し、きちんと対策をとっていないと追加請求されるパターンを見てきました。
相手方は、請求額が不当だった、新しい証拠を見つけたなど請求する理由を見つけ出しては、何度も追加で請求してくることもあります。問題を一回で解決するためにも、対策はきちんととることが必要です。2度あることは3度あると言いますし、あなたが再び請求されないための3つの対策をご紹介いたします。

示談書を作成する

くり返しとなりますが、口頭だけの合意では、合意したことを形に残すことができず、「言った言わない」のようなトラブルの原因となり、時間の経過とともに合意内容があいまいになる危険があります。
そのため、こうした重要な確認を当事者間で行うときは、必ず示談書を作成するようにしましょう。示談書を作成しておけば、合意内容について、あとから証明することができます。

また、示談書には互いにこれ以上の権利義務がないことを確認した"清算条項"を付け加えることにより、相手方は合意日より以前の不倫については、追加で慰謝料を請求することはできなくなります。

必要な知識・情報を収集する

不倫の慰謝料問題に適切に対応するためには、不倫に対する法律の知識、関連する情報などを理解しておく必要があります。示談書を作る際、具体的に何を書けばいいかわからなければ、有効的な示談書は作れませんよね。追加で請求されないためにも、ある程度、必要な知識や情報を収集しましょう。

弁護士に相談する

相手方から慰謝料を請求されると、「反省しているし、支払うのは仕方がないから自分で対応しよう」と考えるまじめな方もいらっしゃるでしょう。

ですが、ご自身が不倫してしまったことが事実だとしても、相手方の言いなりになってしまうと、相手方の気が済むまで、何度も追加で請求されるおそれがあります。何よりもご自身で対応するのはとても大変なことです。

そこで、不倫慰謝料の交渉を弁護士に任せると、相手方の請求に的確に対応し、一回で解決することができます。

まとめ

不倫の慰謝料を追加請求された場合、知識がないとこれは支払った方がいいのか、そもそも支払う必要がないのか判断することは難しいでしょう。また、一度合意したにもかかわらず、追加請求についてまた交渉することになり、精神的な負担も大きくなります。
どうすればいいのかわからない場合には、弁護士に相談し、的確なアドバイスを聞くことが重要です。アディーレ法律事務所では、無料相談を実施していますので、1人で抱え込まず、悩みを打ち明けるお気持ちで、まずはお電話してみてください。

監修者情報

弁護士

池田 貴之

いけだ たかゆき

【Xアカウント】
@ikeda_adire_law

資格
弁護士
所属
第一東京弁護士会
出身大学
法政大学法学部、学習院大学法科大学院

私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。

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※2024年10月時点。