慰謝料請求されたとき、請求相手にしてはいけないこと
不倫相手の配偶者からの慰謝料請求は、突然届きます。初めてのことでどうしたらいいかわからず、何の対応もしなかったり、言われるがまま書面にサインしたりしてしまうと、事態がより悪化してしまう可能性があります。ここでは、請求相手にしてはいけないことをお伝えします。
請求相手に嘘を言うこと
慰謝料を請求してきたということは、相手方が浮気・不倫の証拠を持っている可能性は十分考えられます。そのため、浮気・不倫が事実であるにもかかわらず「相手に確固たる証拠がないなら、不貞行為を認めない」などと嘘をつくと、さまざまな証拠から不貞行為が立証されてしまい、非常に危険です。嘘をついていたことを理由に慰謝料が増額されてしまうケースもありますので、嘘をつくことはやめましょう。
請求相手を無視すること
浮気・不倫に身に覚えがあってもなくても、無視せずに対応しましょう。不倫相手の配偶者からの慰謝料請求を無視し続ければ、いずれは裁判となる可能性が高く、あなたの手間や時間がかかって負担となります。きちんと対応すれば、交渉で解決できるケースは多いのです。また、無視すると、請求相手に「やましいことがあるから無視した」、「不貞行為をしたことを反省していない」などと捉えられてしまい、あなたに不利になる場合があります。
感情的になって交渉すること
感情に任せて交渉をすると、不適切な行動や不用意な発言をしてしまい、あなたが不利な状況になってしまう可能性があります。慰謝料請求をされた場合、相手が強引にあなたへ接触してくることも多々ありますが、準備のない交渉は危険です。すぐに弁護士に相談しましょう。
言われるがまま書面へ署名すること
不倫相手の配偶者があなたの家まで押しかけてきて、無理やり慰謝料請求の和解書に署名を強要する場合があります。相手に言われるがまま和解書に署名してしまうと、それを覆すことは困難です。また、和解書の内容があなたに不利な内容である可能性は高く、「無理やり書かされた」と主張しても、それが認められるとは限りません。あなたの判断で和解書に署名をせずに、弁護士に相談して対応を依頼することをおすすめします。
突然、慰謝料請求をされて、あなたにも言い分はあるかもしれませんが、まずは落ち着いて、無視せずに適切な対応をしましょう。対応方法など、わからないことがあれば、弁護士にご相談ください。
監修者情報
- 資格
- 弁護士
- 所属
- 第一東京弁護士会
- 出身大学
- 法政大学法学部、学習院大学法科大学院
私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。