第2回「芸能人だけじゃない!もはや離婚が当たり前?約2分おきに1組が離婚!」
「特大スクープ!あの大物女優がスピード離婚、結婚からわずか半年で人気俳優の夫とすれ違い破局」、「独占入手!超大物スポーツ選手と若手モデル女優が泥沼離婚、妻は夫に高額な慰謝料と養育費を請求」…スポーツ紙、週刊誌、ワイドショーでは毎日のように芸能人の離婚が報道されています。
「離婚が多いのは、芸能界という特殊な世界だけの話」と考えている人もいるかもしれませんが、実はそんなことはありません。
厚生労働省が発表した『令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況』によると、2020年の離婚件数は19万3253組。これを時間でみてみると、なんと「約2分おきに1組」の夫婦が離婚している計算になります。こうしている今も、日本のどこかで離婚している夫婦がいるなんて驚きですね。
「気になる!隣の離婚事情」第2回では、そんな「離婚件数」に関する数字を参考にしながら、離婚の実態について覗いてみましょう。
夫婦の3組に1組が離婚している!
- ※上記グラフは、厚生労働省『令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況 人口動態総覧の年次推移』に基づき、当事務所が独自に作成したものです。
- ※%=小数点第二位以下四捨五入。
統計データによると、婚姻件数は1970年の約100万組をピークに減少し、2020年では約52万組となっています。
一方、離婚件数は1970年の約9万5000組から増え続け、その後多少の増減はあるものの、2020年には約19万組にものぼっています。
同じ年の離婚件数を婚姻件数で割って計算される「特殊離婚率」でみてみると、1970年は9.3%でおよそ10組に1組が離婚しているのに対し、2020年では36.8%にまで上昇。およそ3組に1組以上が離婚していることになります。
もちろん、結婚してから離婚するまでにはある程度の期間があるため、あくまでも目安の数字にはなりますが、それでも離婚する夫婦が大幅に増えていることには変わりありません。たしかに、昔と比べると今は「離婚」という言葉をよく聞くようになりましたね。
日本は離婚大国⁉世界各国の離婚率
「約2分おきに1組の夫婦が離婚」、「夫婦の3組に1組以上が離婚」という日本の離婚事情。では、ほかの国々はどのような状況なのでしょうか。
国名 | 普通離婚率
(人口千人あたりの、 一年間の離婚件数) |
---|---|
ロシア(2019年) | 4.7 |
アメリカ | 2.3 |
イラン | 2.2 |
韓国 | 2.0 |
フランス(2022年) | 1.9 |
オーストラリア | 1.9 |
中国(2018年) | 1.8 |
ギリシャ | 1.8 |
ドイツ | 1.7 |
イスラエル | 1.7 |
スペイン | 1.6 |
イギリス | 1.6 |
オランダ | 1.5 |
日本 | 1.5 |
イタリア | 1.1 |
※統計局『世界の統計2023』より(記載のない国は『世界の統計2022』、『世界の統計2019』、『世界の統計2018』より最新の離婚率を参照)
統計データによると、世界主要各国における人口1000人あたりの年間離婚件数から算出した「普通離婚率」において、日本は1.5とされています。
これは、先進国であるアメリカの2.3、イランの2.2、韓国の2.0などと比べてもそれほど高い割合ではありません。世界から見ると、日本は決して「離婚大国」というわけではないことがわかります。
ちなみに、他国と比べて圧倒的に離婚率が高いのは、4.7のロシアです。ロシアにおける最大の離婚理由は、「酒を飲み過ぎる」(アルコール中毒)。さすがウォッカの国ですね。
日本でも、お酒を原因とする離婚は決して少なくありませんので、皆さんもお酒の飲み過ぎには注意しましょう。
また、意外にも離婚率が低いのは、イタリアではないでしょうか。イタリアの男性は女性に対してすぐに声をかけることでよく知られるお国柄、さぞかし離婚率も高いと思いきや、実際には1.1とかなりの低さになっています。
カトリックの総本山であるバチカンのお膝元であるイタリアでは、一度結婚したらなかなか離婚できないという宗教上の事情もあり、結婚相手を慎重に選ぶ傾向があることが理由だそうです。
やはり、パートナーは時間をかけてじっくり選ぶことが大切なのかもしれません。
監修者情報
- 資格
- 弁護士
- 所属
- 東京弁護士会
- 出身大学
- 慶應義塾大学法学部
どのようなことに関しても,最初の一歩を踏み出すには,すこし勇気が要ります。それが法律問題であれば,なおさらです。また,法律事務所や弁護士というと,何となく近寄りがたいと感じる方も少なくないと思います。私も,弁護士になる前はそうでした。しかし,法律事務所とかかわりをもつこと,弁護士に相談することに対して,身構える必要はまったくありません。緊張や遠慮もなさらないでくださいね。「こんなことを聞いたら恥ずかしいんじゃないか」などと心配することもありません。等身大のご自分のままで大丈夫です。私も気取らずに,皆さまの問題の解決に向けて,精一杯取り組みます。